Groove's Groove / Richard Groove Holmes

Groove's Groove

忙しいやら暑いやらでこのところ腰を据えて音楽を聴くどころではなかったのだが、暑いときにあえて暑苦しいオルガン・ジャズを聴くというのも悪くないものだ。本当はライヴで盛り上がるのが一番良いのだが、最近の若手オルガニストは妙にクールな演奏に終始することが多く、今ひとつ「需要」に応えてくれない。そこで、どうしても60年代から70年代にかけてのオールド・スクールを聴くことになる。

これは1991年に亡くなった名人、リチャード・グルーヴ・ホームズが晩年Museレーベルに遺した録音から採ったコンピレーションCD。元は1977年の「Shippin’ Out」(Muse 5134)、同じく1977年の「Good Vibrations」(Muse 5167)、1980年の「Broadway」(Muse 5239)、そして最晩年の1988年に録音された「Blues All Day Long」(Muse 5358)の4枚のLPで、単体CD化されていないものもあるのでそれなりに貴重である。

正直ホームズの音楽には金太郎飴みたいなところがあり、どれもそれなりに美味しいのだが裏を返せばあまり代わり映えしないので、アルバム単位で聴くよりはこういう良いとこどりのコンピのほうがよいかもしれない。脇を固めるのはヒューストン・パースンやデイヴ・シュニッターといった当時の「Muse組」の連中で、実に手堅い演奏だ。

本項とは直接関係ないがホームズ全盛期のライヴ。観客の盛り上がり具合が尋常ではない。生で見てみたかったなあ。

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