On A Modern Genius, Vol. 1 / Xhosa Cole

2025年のベストを選べるほど新譜を聴かなくなってしまったのだが、これなんかはなかなか良かった。

ホーサ・コール(と読むのかな?)はイギリス・バーミンガムを拠点に活動するテナー吹きのようだが、ちょっとジョー・ヘンダーソンぽいひしゃげた音色とフレーズで吹きまくっていて、ずば抜けた個性はないが気っ風の良い吹きっぷりだ。何曲かでタップダンサーが「伴奏」として入っているのもちょっとおもしろい。ジャズの演奏とタップダンスとの共演は昔からたまにあるんですよね。ピアノレスでギターが入っているのも今どきのジャズのスタンダードと言えよう。元ピアノ弾きとしてはちょっと悲しいですが、生ピアノが入るだけでなんか古くさく聞こえるんだよな。

セロニアス・モンクの曲はそのままやってもオリジナルのインパクトに勝てないし、かといって変にひねりすぎるとモンクの曲をやる意味が無いというか、だったら自分でいちから曲を書けよ、みたいなことになりがちである。その点、これはあまり奇をてらわず正面突破を図っていて好感が持てる。ライヴ録音なのも良い。まあ、リズム・セクションはアメリカの一流どころと比べるとまだ弱いと思うがそのへんはご愛敬。Vol. 1というくらいだからまだ続くのかしら。

しかし、ジャズも今や目新しい才能は、アメリカというよりはイギリスだったりヨーロッパだったり、あるいは私はあまり詳しくないが中国とか韓国とかそのへんから出てくるわけで、そういう時代なんですね。

コールのインタビュー。自分のルーツ(移民の二世か三世みたい)やバーミンガムのジャズ・シーンについて語っている。若いのにしっかりしていますな。

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