The Modern Jazz Quartet Plays George Gershwin's Porgy and Bess
今時ありとあらゆる音楽がSpotifyなりApple Musicなりで配信されている気がするわけだが、意外なものがなぜか聞けないということもあって、これもその一つのようだ。
Atlantic録音のMJQのアルバム全てが配信されていないというなら分かるのだが、どうやらこれだけ抜けているのですね。Spotifyでは冒頭のSummertimeだけ聞けて(別のコンピレーションに入っているせいか?)、Apple Musicでは配信されているようだが日本では利用不可。どうも良く分からない。単にジオブロックの設定を間違えているのではないかという気もするが…。
1964~5年録音ということは、MJQとしては一番脂が乗りきった時期の作品で、その割にジャケット・デザインも企画も割と適当というか安直なような気がしなくもないが、演奏は充実している。この後はビートルズのレーベルとして有名な(コンピュータ屋じゃないほうの)Appleレーベルに移籍するが、人気的にはやや低迷して数年後にはAtlanticに出戻ったりと不安定な動きを見せ、結局は1974年の(一時)解散に至る。下り坂に差し掛かった爛熟期の作品とも言えようか。
個人的には、「ポーギーとベス」は芝居も曲も優れているとは思うが、そこまで好きではない。嫌いというわけでもないが…。ジョージ・ガーシュインの曲ではThe Man I LoveやNice Work If You Can Get Itなんかはメロディといいコード進行といいつくづく凄いというか天才の仕事だと思うが、Summertimeはただただ暗くてあまり好みではないのである。といっても私はみんな大好き「枯葉」も好きではないという偏屈野郎なのであまり当てにならない。
MJQも、最終的に解散したのが1997年で最後まで生きていた主要メンバのパーシー・ヒースが亡くなったのが2005年と、今となっては完全に過去に属する音楽で、次第に忘れられつつあるのかもしれないが、まだまだ聞く価値があると思う。ミルト・ジャクソンの爽やかなヴァイヴを聞くと初夏だなあという感じがしますね。