Live at the Berlin Philharmonic 1977 / Hal Galper
去る2021年はジャズの未発表音源発掘という意味ではなかなかの当たり年だったが(コロナ禍でみな室内に閉じ込められて、テープ倉庫を漁るくらいしかやることがなかったのだろうか)、思えば1月のこれから始まったのですねえ。丸1年経つとどうしても忘れてしまう…。
これはピアニスト、ハル・ギャルパーの未発表音源で、バンドにブレッカー兄弟を擁していた時期なのでとりわけ価値が高い。実際、例によってマイケル・ブレッカーが吹き倒していて圧倒されるわけだが、マイケル以外もバンド全員一丸となってコークハイ燃え上がっていて大変な勢いである。特にドラムスのボブ・モーゼスが、ひょろひょろもやしみたいな風貌の割にバチバチ叩きまくっていてこれまたかっこいい。
ギャルパーは1970年代中盤には間違いなくトップ・ピアニストの一人で、これも含めてリーダー作にしろサイドメンとしての参加作にしろ優れた演奏を連発していたと思うのだが、あいにく70年代は(内容ではなくビジネスとしての)ジャズ不毛の時代でもあり、その後もコンスタントに活動しているものの、今ひとつ煮え切らないというか、突き抜けた作品は残せないまま盛りを過ぎてしまったように思う。しかしここに宿る輝きは永遠だ。
ちなみにこのときのライヴ(の少なくとも一部)は映像が残っているので、どうせならDVDか何かでおまけにつければ良いのにと思いましたが、まあ大人の事情でなかなかそうも行かないのでしょう。
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