Jazz Will-O'-The-Wisp / Al Haig

今年の東京は秋を飛ばしていきなり冬になってしまったような感じだが、秋になるとアル・ヘイグが聴きたくなる。ヘイグみたいにピアノが弾けたらなあと思うことはよくあるのだが、あんなん弾けるわけがないので、聴くだけですね。

ヘイグは昔から好きなピアニストで、ディスコグラフィまで作ったくらいだが(彼の何人目かの奥さんの回想録だったかにも載っているはずである。結局本は送ってこなかったけど…)、世間的にはもう忘れられた存在かもしれない。晩年は日本やヨーロッパのマイナー・レーベルへの録音が多かったこともあり、音楽配信ではあまり聴けないようだ。最近は配信がないと存在しないのと同様という感じなので、そのせいでヘイグがあまり知られていないとしたら残念なことである。

70年代以降、再び脚光が当たって以降の録音も良いのだが、個人的には、やはり1954年のこれですねえ。録音も古いし一聴地味に聞こえるかもしれないが、「ニューヨークの秋」などは神業だと思う。誰だったか、「ヘイグは他のピアニストが8コーラスかかるところを8小節で表現する」と書いていたが、確かにそんなところがある。特に若いころの演奏は、華麗で音数は多いのだが、見事に無駄がないのである。

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