Bremen '66 / Paul Bley
ポール・ブレイが遺した60年代ピアノ・トリオものの話の続き。
1966年9月27日、ドイツ・ブレーメンのLila Euleというライヴハウス(なんと現存するらしい)でのライヴ。前作Bloodの6日後なので、当然同メンバで同水準の快演である。たぶんラジオ・ブレーメン由来の音源と思われ、基本的に音質は良いのだが、録音の問題かベースの音にやや締まりが無い。まあブートレグだし…。それはともかく短編中心という趣があった前作までとは違い、このあたりから10分以上の長尺にトライしてみようという意図がなんとなく伺える。
というわけで、1曲目のNew Loveから20分にも及ぶ熱演である。次作のIn HaarlemではこのメロディはMister Joyの導入部として演奏されていたのだが、どうも別の曲だったらしい。2曲目はカーラ・ブレイのCloser、3曲目はドン・エリスのアルバムでもやっていたスタンダード曲のSweet and Lovely、そして例によってMazatlan、シメにまたカーラのIda Lupinoという、おそらく当時のライヴ定食だったのであろうレパートリー。カーラ曲は3分や5分と短いのだが、他は10分前後という長さでたっぷりやっている。Ida Lupinoでは思いっきりメロディを間違えていますが…。
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