村上ポンタ秀一とPONTA BOX
ドラマーの村上ポンタ秀一が亡くなった。享年70。
J-POPから演歌までという膨大なセッション・ワークで知られるが、私にとってはやはりPONTA BOXである。個人的には水野正敏がベースを弾いて曲も書いていた最初の3枚、とりわけデビュー作が印象に残っている。杉浦茂のたぬきの絵をあしらったジャケットも、愛称にちなんでいて洒落ているというだけではなく、どこから見つけてきたんだろうという驚きもあってぴったりのはまり具合だった。
後年も演奏していたConcrete (1994)がかっこよかったですねえ。そういえば佐山雅弘も3年前に亡くなってしまった。
とはいえ、今になって聞き直すと、正確無比で上手いのは確かなんだが、ブライアン・ブレイド以降というか今どきのジャズ・ドラマーのような正確無比でかつ伸縮自在という感じではなく、やや単調な感じがしなくもない。ここ30年くらいで、ジャズのテクニカルな面において一番進歩というか変化したのはリズムの扱いなんでしょうね。やはり日本のスティーヴ・ガッド、という評価が適切だろうか。
ガッドといえば、村上は個人的な親交もあったようだが、どこかで(ガッドを含む)Stuffのメンバがバッキングを務めたカーラ・ブレイのDinner Musicでドラムを叩いているのは実はオレだ、と述べていたけれど、本当かねえ。
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